鎌倉の海

一人暮らしの母に関する覚書き。タイトルおよび記事中の写真は内容とは関係ありません

ヒマワリへ入所

雲行きは怪しいものの、台風は東北の方に逸れたようで、直撃を受けた東北の方には申し訳ないが、こちらは雨はほとんど降らずに済んだ。

10時に介護タクシーを呼んであるので、9時半ごろに来てほしいと病院からは言われていた。ダリアさん・ツツジさんには、病室へは入れないから10時までに来てほしいと伝えていた。

僕は遅れないようにというのはもちろんだが、少し早めに行けばそれだけ母と一緒にいられる時間が長くなると思い、9時ごろに病院に着いた。しかしあまり早過ぎても迷惑だろうと、9時15分くらいまで駐車場で時間を潰し、それから受付に行った。

名前を告げ、書類を提出。名前をお呼びしますのでロビーでお待ちください、と言われる。

しばらく待っても呼ばれない。受付の中をちらちら覗き込むと、「ロビーでお待ちください」と言われるが、ロビーにはほかにも人がいてあまり近づきたくなかったのと、少しでも早く対応してもらえるよう、受付の人の視界に入る位置にずっと立っていた。が、10分、15分経っても呼ばれない。これでは何のために早く来たのかわからない。

9時40分くらいだったと思うが、相談員の方(アラガキさんとは別の方)が出て来られる。僕のために出てきたわけではなく、別の用事で通りかかっただけのようだが、顔見知りなので挨拶。今日はどうされたのですか、あ、退院でしたっけ、こちらで何かお待ちですか? というので、受付の方にここで待つように言われてずっと待っているのですが、私はいったい何を待たされているのでしょうか。病室で待っていてはいけないのでしょうか。とその人に言うと、ちょっと待ってくださいと(持ち歩いているPHSで)どこかへ電話。そうしたら「ご家族の方はとっくにいらして病室の前で待っていらっしゃいますよ」とのこと。なんじゃそれは、と思って受付を無視して病室へ行く。病室の前にダリアさん、ツツジさん、ツツジさんの旦那さんの三人がいらした。

ツツジさんは足が悪く、一人での外出は不安だということで、夫同伴で来られた由。また、遅れてはいけないと思って早めに来たら、9時過ぎには着いてしまったとのこと。

それはよいのだが、僕には、付き添いの人は中には入れませんよと釘を刺しておきながら、実際に来たらさっさと中へ案内するとはどういうこと? また、彼らは通して自分は止められたのはどうして? 実は病室へ着いた途端に呼び止められて、受付へ行くように言われた。入院費用の清算をしろということ。受付の人はそのために僕を待たせたのだろうが、こんなに時間がかかるなら最初から病室で待たせてくれればよかった。もう退院したから言うけど、高橋病院は細かい点で患者の側に立った対応に欠けるところがあった……ような気がする。いや、まだお世話になることもあるかも知れないから、悪口は言うまい。

まずは着替えてもらった後、家の話、お金の話、今後の話など、手短に話すが、10分足らずで介護タクシーの人が来て、自動車に乗ることに。車椅子の人がタクシーに乗るためにはかなり広い空間が必要で、出入り口の前には屋根はあるが、屋根のないところで乗らざるを得なかった。雨が降っていたら濡れるところだが降っていなかった(今にも降りそうではあったが)から助かった。

タクシーには二人までしか乗れないとのことで、ダリアさん・ツツジさんに乗ってもらい、叔父さんは僕の自動車に乗ってもらって、ヒマワリへ移動。小一時間かかるかと思ったが、特に渋滞もなく、20分ほどで到着。思ったより近い。

到着後はしばし別れを惜しみつつも、母はそのまま部屋へ。

この日、契約書にサインすることは聞いていたが、ものの10分か15分もあれば終わると思っていた。が、さまざまな確認事項や説明などがあって、一時間以上かかってしまった。

ヒマワリの場所は、駅からは少し離れた場所にある。バスも通っているが、最寄りのバス停は10分ほど歩くようで、足が悪い人にバスに乗れとは言えない。僕の自動車で家までお送りしますので終わるまでお待ちくださいと伝えてあった。長くかかったのでお待たせして申し訳なかったが、こちらが今日の目的なので致し方ないところ。

ようやく用が済み、帰宅。世が世なら食事ぐらいご馳走したいところだが、新コロナの時代は食事処かお茶を飲むのもタブーだ。いずれ落ち着いたら食事会をしましょうと言って別れる。

とにかく、新しい生活が始まるのだ。

(2021/8/15 記)


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