鎌倉の海

一人暮らしの母に関する覚書き。タイトルおよび記事中の写真は内容とは関係ありません

叔母が亡くなる

夜、母から電話がある。花子おばさんが亡くなったとのこと。

花子おばさんは母の義妹、私の叔母である。85歳だから、年齢からいえばもうそういう年だとしかいいようがない。危ないかも知れないという噂を聞いてはいたが、急であった。

知らせを聞いて私のところまで電話をかけてきたのはよいことだ。ついこの間、太郎さんの訃報を受けた時は、連絡を受けただけで何もしなかったから、進歩である。注意したのが効いたのだろうか、しかしまかさその数日後にまた訃報を聞くことなるとは思わなかったが。

花子さんは母が可愛がっていた弟の妻で、ここ数年は寝たきりの生活だったようだが、それまでは年に1~2度会う、親しい関係だったから、思い入れの度合いの問題かも知れない。

とりあえず花子叔母さんの夫であるところの三郎叔父さんに電話をしてお悔みを述べる。お通夜・告別式は週末だとのこと。母は行きたがった。せめて最後のお別れがしたい気持ちはわかる。私もそうだ。だが、緊急事態宣言下にある現況で、年寄りを、人の集まるところへ連れていきたくない。行けばお線香をあげるだけでは済まないのは分かり切った話だ。おしゃべりをするだろう、食事も出るだろう。

叔父さんには行かれない旨を伝える。新コロナだから仕方がないよ、と言ってくださる。二郎叔父さんにも電話をして事情を話しておく。ネットの書き込みなどを見ると、こうした時に「○○さんの葬儀に来ないつもりか、この罰当たり!」などと頭ごなしに言い出す年寄りもいるようだが、二郎おじさんも三郎おじさんも、そうした点は物分かりの良い人で良かった。

弔電の手配をし、後日、お香典を送ることにする。

そのようなことを済ませた後で改めて母に電話し、報告をした。母は自分が葬儀に行かれない理由を「斎場が遠く、自分の足が悪いから」としか理解できないようだ。何事もなければ僕が自動車で連れていきます、しかし今は疫病が蔓延していて、人が集まるところに行くと感染の危険があるから行かせられないのです、と説明しても、そうねー、私が足が悪いから無理ねー、と言う。

テレビのニュースも見ているし、新聞も読んでいて、世間で新コロナウイルスが流行っていることは知っているのだが、それが自分に何か関係があるとは思えないでいるようだ。
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