鎌倉の海

一人暮らしの母に関する覚書き。タイトルおよび記事中の写真は内容とは関係ありません

転院(その1)

自動車で行こうか電車で行こうか迷ったが、帰りの足を考えて自動車で行くことにする。まず高橋病院まで行き、そこの駐車場に入れ、そこから電車で日本病院へ行くのだ。

高橋病院の駐車場に着いた時点で、お客様から一件、社長から一件の着信あり。いくら休みと言ってはいても、年度末だから何もかも忘れてというわけにはいかない。折り返し電話。こちらからもお客様に一件電話。また、ダリア叔母さんに待ち合わせの確認の電話をする。そんなことで小一時間を消費してしまう。余裕をもって朝早く出てきたつもりが、あまり時間がなくなってきた。

病院に着いたのは11時過ぎ。この時、携帯電話を忘れたことに気づいて青くなった。個人の携帯と会社支給のものと、二台持ちである。会社支給のものはポケットに入れっぱなしで、これは今でも持っている。個人の電話も、さきほどダリア叔母さんに電話した時はこちらを使ったから、家を出た時に持っていたのは間違いないが、見つからない。ということは、自動車に置きっぱなしにしてしまったのだ。アヤメ叔母さんには、病院に着いたら電話をくださるようお願いしてあるが、叔母さんは個人携帯の番号しか知らない。

会社携帯には叔母さんたちの連絡先は登録していない。こんな時のために双方に登録しておくべきか……。そうだ! iPadは個人携帯と同期させてある。病院の前で立ったまま、鞄からiPadを出し住所録を開いて叔母の連絡先を表示させて会社携帯から電話する。今日はこちらの電話くださいと。通じてよかった。

ようやく病院の中に入ったのが11時15分ほど。お昼までに来てくれと言われていたから、まだ余裕はある。会計に行って入院費の支払いを済ます。混んでいるように見えたが、先方の手際がよく、すぐに終わった。その後、病室へ向かう。

病室に着いたのは11時半ごろ。母は既に昼食が終わるところだった。とても全部は食べられないといって少し残していた。具合が悪くなっても食欲だけはあったのに、食も細くなったのかと心配したが、考えてみれば、朝食を何時に食べたのかわからないけど、11時半に昼食ではまだそんなにお腹は空いていないだろう。高橋病院の受付は13時半。介護タクシーは病院が手配してくれて、12時45分に病室に来てくれることになっている。そのため昼食が早めの配膳となったのだが、もう少し時間に配慮できなかったか。

会うのは4日以来だから一ヵ月近くになる。実は会った時に、なぜ一度もお見舞いに来てくれないのか、いくら仕事が忙しくたって一度くらいは来れるでしょう……と怒られるのではないかと思っていたが、そんなことはなく、「あら、早かったわね」と。拍子抜けしたが、入院前とあまり変わっておらず、そこはよかった。ただ改めて顔や身体を見ると、ずいぶんやつれている。病気がなくても年齢を考えれば当然のことであろうが……歳を取ったなあ、としみじみ思った。
(2021/4/11 記)
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